ふしきせぼの:第3レース 逢えるんだね(1998.7)

ステイゴールドは来るんだよっ!」と言ってたら、ホントにきた。
だんだんばけんをかうのが楽しみになってきた。
だから来週もハコダテに行くんだろうな、と思っているのだ。
キセキも今頃ははなたかだかだろう。
息子がかったんだもんな。ぼくから名前を取ってボノマーチャン。

「え?違う?」
「俺の子の名前間違えるなよ。バケモノ...(^^;)」
「ごめん、ごめんちゃい、キセキ」
キセキはやっぱりキセキなりに喜んでいる。じわりじわりと親ばか光線をはっしゃしている。
「で、キセキ、今週行くの?」
「そろそろ向こうでシゴトだから...行きたいなぁ、やっぱり。で、アケボノは?」
「うーん...」

来週は函館スプリントステークス。去年ぼくがでようとしたレースだ。
結局カラダの調子が悪くて出れなかったんだけど。
「え?バーリンちゃん来るの?バーリンちゃん元気なの?」
「お前はやっぱりそれか...こまったやっちゃなぁ」
みじかいきょりをはしったことがなくて、4さいでいんたいしたキセキには、きっとバーリンちゃんのみりょくなんぞわからないんだろう。
でもフラワーパークちゃんもかわいくてつよかったなぁ。いまごろどうしているんだろう。え?トウカイテイオーさんと?しょっくぅ...。
「それよか...聞いた話なんだけど」
「?」
「角田さん、函館に来てるんだってさ」
「つのちゃんが?」

こんどの週末にハコダテに行ったら、もしかしてばったりあうのかもしれないらしい。
いままで、つのちゃんがはこだてにくるとは思わなかったので、そんなにどきどきはしなかった。
あったら何て話しかければいいんだろうか。
やさしい顔をしてくれるだろうか。
おなかを触られておこられるだろうか。
ぼくはなんていおうかなぁ。
素直に「先週はおめでとうございました。これからもさやまきゅうしゃをよろしく」とかいってみようかな。
眠れぬよるがつづきそうだ、これから。

「おまえは眠れなくても食欲は落ちないんだろ」
ごめんキセキ、そのとおりだと思う。
だってつのちゃんに何をおごってもらおうかかんがえてしまうもん。
うにどんがいいかな、それともいくらどんかな。それとも...。
おいしい海のさちがいいなぁ。
「そうやっておごってもらうことばっかり」
だって、ぼく...キセキよりもずっとかせげてないもん(T_T)
それよりも...つのちゃん、ぼくのことおぼえてるかなぁ。おごってくれるかなぁ。うーん。うーん。
「土曜日にキセキコが出るらしいんだ。応援してくれよぉ」
ぼくもはやくさんくがほしい。